中古ショップやジャンク屋さんで購入したスーパーファミコンのカセットって黄ばんでいることが多いですよね。しかも、どういうわけか表面は綺麗なのに裏面だけ黄ばんでいるものが多いです。
せっかく見つけた貴重なカセットも、裏面がこんなに黄ばんでいると喜びが半減してしまいますし、ゲームで遊ぶ元気もなくなってしまいます。
今回はこの裏面が黄ばんだスーパーファミコンのカセットを何とかして綺麗にしてみます。
レトロブライトを試してみる
レトロブライトというのは "Retr0bright" と呼ばれ、ABS 樹脂が黄色に変色した状態のものを元に戻すことができるシステム、またはそれに使われる混合物のことだそうです。
何やら危険な化学物質が必要なのかと思いきや、スーパーなどで売られているある液体を使うことでレトロブライトと同様の効果が得られるとのことですので実際に試してみました。
用意するもの
ワイドハイター EX パワー
その液体とは、「ワイドハイター EX パワー」です。安売りで 200 円未満の詰め替え用を購入して来ました。
もしレトロブライトが上手くいかなかったとしても余ったぶんは普通に洗濯の用途で使えばいいだけですから、安心して購入できますね。
万が一、手についてしまった場合でも「まぁ何とかなるかな」ぐらいの危険性だと思いますので、割と気軽に試せそうです。
もちろん手につかないほうが良いに決まっていますので、お肌を大事にしたいならゴム手袋などをはめて作業しましょう。
ジップロック
ワイドハイターに漬け込んで紫外線をあてるので、何かしらの透明な容器かビニール袋などが必要です。
ジップロックに入れて密閉すればワイドハイターの量を節約できるし、液体がこぼれなくて安全かなと思って試してみましたが、液体は結構漏れていました。
ワイドハイターの量を惜しまないならタッパーのほうが良いかもしれません。
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特殊ネジ用ドライバー DTC-20
これを用意するのは少々面倒かもしれませんが、合わないドライバーで無理やりカセットをこじ開けるよりは安全に綺麗に分解することができると思います。
それに DTC-20 はゲームボーイのカセットで使われているネジなどにも使えますので 1 本持っておけば色々と役に立ちます。
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下準備をする
カセットの下部にある 2 つのネジを取り外すと簡単に分解することができます。
カセットの裏面だけあれば良いので表面と基板は大切に保管しておきましょう。
液体に長時間漬け込みますのでシールが剥がれてしまう恐れがありますから、あらかじめマスキングテープで保護しておきます。
紫外線があたりやすい向きにカセットの裏面を向けてジップロックに入れます。"Ziploc" のロゴの影になって漂白のムラができてしまうと困るので、ロゴは地面に向けておきます。
日光にさらす
ジップロックの中に水で薄めたワイドハイターを入れて数日間、日光にさらします。
このとき、難しいのがワイドハイターの濃度と日光にさらす時間です。濃度が高ければ高いほど、時間が長ければ長いほど色が白くなりやすいです。
夏場などで紫外線の多い日は効果が表れるのが早いので、こまめなチェックが必要です。
漂白した結果
今回は試しにワイドハイターの濃度を 100% とし、11 月の晴天の中、2 日にわたって日光にさらしてみました。
白くなりすぎ。
しかもシールの部分にきちんとマスキングテープをしていたのに、液体が染み込んでいてマスキングテープを剥がすとシールも一緒に剥がれてしまいました。
確かに白くはなったので実験結果としては成功といえるかもしれませんが、漂白度合いの調整とシールを保護する方法の再検討が必要ということで残念な結果となってしまいました。
大人の解決方法を試してみる
あまりオススメはできませんが、お金の力を使うことでカセットの裏面の黄ばみをサクッと解決する方法があります。
綺麗なカセットを買ってくる
準備するものは、別の綺麗なスーパーファミコンのカセットです。
例えばこの「スーパースコープ 6」はスーパースコープがないと動作しないこともあってか、非常に状態の良いものが 20 円で叩き売られていました。
お店によって様々だと思いますが、パチンコゲームやサッカーゲームなども 50 円ぐらいで売られていることがあります。
ジャンク屋さんなどで投げ売り価格になっている綺麗なスーパーファミコンのカセットを回収してくれば準備は完了です。
スーパースコープ 6 が各 20 円ということで全部あわせて 60 円でしたから、ワイドハイターを買うより安くてお手軽ですね。
ただ、この方法には一つ問題がありまして、買うときに店員さんに「スーパースコープがないと動きませんがよろしかったですか?」と確認されるのと、「これ同じソフトですがよろしかったですか?」と心配されるのでその点は覚悟が必要です。
綺麗なカセットの部品を取る
早速、スーパースコープ 6 のカセットを分解して裏面を拝借します。
大人の解決方法を試した結果
取り外した裏面の部分をマリオペイントのカセットに取り付けます。
お美しいこと。
スーパースコープ 6 のカセットのほうがちょっと綺麗なので、マリオペイントのカセットの表面のほうと微妙に色が異なっている気がしなくもないですが、これなら許容範囲ではないでしょうか。
この方法のメリットとしては、表面の色に近い色のカセットをジャンク屋さんなどで見つけることができれば、表面と裏面の色の差を最小限に抑えることができるというところです。
注意点としては、スーパーファミコンのカセットは同じ外枠が使われているものが多いですが、スーパー FX チップなどの特殊なチップを搭載したカセットなど、一部のカセットでは端子の形が異なりますのでこの方法が使えないことがあります。
今回、使用したカセットはマリオペイントということでそれほど貴重なものではありませんが、プレミアの付いているカセットが黄ばみのために安くなっている場合など、この方法が役に立つかもしれません。