生ごみの臭いはもちろんですが、食事のあとに残った匂いなんかもなかなかしつこくて、帰宅したときに「くっさ」ってなりますよね。
ファブリーズをシュッシュしたりお香を焚いたりしても、それらの匂いが入り混じった新たな臭みとなって鼻腔を刺激してきます。
据え置き型の消臭剤を設置すれば良いのですが、100 均のものはほとんど効果がないですし、効果があるものはそれなりのお値段するので、なかなか常備できないんですよね。
そこで、今回紹介するガジェットはこちら。
オゾンの力で部屋のニオイを強力分解、除菌もできて一石二鳥。その名も「オゾンの力 for ルーム」という装置です。
メーカーサイトの説明によると、臭いのもとをオゾンが分解し、約 90% までカットできるとのことですが、一体全体どういう製品なのでしょうか。
開けてみる
箱は割としっかりしており、本体が包まれている袋はどことなく高級感があります。それに、気のせいかもしれませんが箱を開けるとフワッと良い香りが漂ってきました。
付属品は本体とマイクロ USB ケーブルと USB 電源アダプター、それから取扱説明書です。空気清浄機などにありがちなフィルター交換なども不要なため、付属品は至ってシンプルです。
本体のサイズは直径 64mm、高さ 118mm で、感覚としては 350ml のジュースの缶ぐらいの大きさです。
材質はアルマイト加工のアルミケースとなっており、上品で高級感のある外観です。
シンプルなデザインなので、部屋に置いておくとインテリアとしてもオシャレな感じです。
調べてみる
オゾンというのは 3 つの酸素原子 (元素記号 O) からなる分子 (O3) で、空気中にも微量に存在していることぐらいまでは化学の授業で習った気がします。
このオゾン、非常に不安定な物質で常に酸素 (O2) に戻ろうとするという性質がありますが、この化学反応のときに周囲の臭気成分を無臭成分に分解し、殺菌力まで発揮するんだそうです。
しかし、その強力な酸化力ゆえ高濃度のオゾンは人体に有害ということで、説明書にも「オゾンの噴出口から直接、オゾンを吸引しないでください。高濃度のオゾンの吸引は健康を害する場合があります」と書かれています。
普通に市販されてる製品なのに、本当にそんな気体を発生させることができるのか?
などと疑ってしまいます。
この製品がどういう仕組みでオゾンを作っているのかは分かりませんが、一応、空気中で放電を行ったり、紫外線をあてたりすることでオゾンを作ることはできるらしいです。
早々に注意書きを無視して、オゾンの噴出口に鼻を近づけてみましたところ、確かになんだか妙なニオイがしています。みなさんはくれぐれもマネしないようにしてください。
使ってみる
香りのもとを詰めたり、フィルターを装着したりなどの手間は不要で、マイクロ USB ケーブルを接続して充電し、電源スイッチを押すだけで動作します。
電源スイッチを押すたびにノーマルモードとロングモードの 2 種類のモードが切り替わります。
ノーマルモードは約 6 畳の部屋で使用するのに最適なモードで、内蔵のファンが常に回転し、内蔵電池で約 5 時間動作します。
ロングモードは約 2 畳のクローゼットやトイレで使用するのに最適なモードで、動作と停止を繰り返し、内蔵電池で約 1 日動作します。
今回は 6 畳の部屋に設置し、マイクロ USB ケーブルで充電しつつノーマルモードで動作させて効果のほどを確かめてみたいと思います。
オゾン VS 焼きサバ
用意したのはこちら。
焼きサバです。
食べているときは美味しいのですが、食べ終わってからの残留臭気は非常に強力で、密室では食事を片付けたあと数時間が経過してもその生ごみ臭さは消えません。
今回の実験は、6 畳の部屋で夕飯に焼きサバを美味しくいただき、食事を片付けたあとにオゾン脱臭器の電源スイッチを入れてノーマルモードで動かします。
この状態で部屋を密室にし、私はキッチンで洗い物をし、なおかつお風呂に入ってきます。
大体、1 時間ぐらい経過したら部屋のドアを開けてみまして、そのときの臭いを自分の鼻で確かめるといった工程になります。
お風呂上りの新鮮な鼻ですから、残留臭気がある場合はすぐにわかるはずです。
では、実験開始。
結果
焼きサバでした。
メーカーサイトに記載されている試験では脱臭までの試験時間が 6 時間ということなので、ファブリーズや据え置き型の脱臭剤のような即効性を期待したらダメなのでしょうね。
その後も数時間つけっぱなしにしておいたところ、寝る時間ぐらいまでには焼きサバの臭いはほぼ消えまして、お手洗いから戻ってきて部屋のドアを開けたときの空気は早朝の窓を開けたときのような感じになっていました。
通常、部屋で焼きサバを食べるとその臭みは翌日の朝も残っており、なんなら翌日の夜まであるぐらいなので、これはそこそこ効果アリといっても良いのではないでしょうか。
しかも除菌もできるということで、メーカーサイトに記載されている試験結果では、通常、放置しておくとどんどん増え続ける大腸菌がこの製品を設置しておけば 24 時間でほぼ全滅 (99.999% 以上減少) したとのことです。
実際に滅菌されているかどうかは私には判断しかねますが、この試験結果が事実であればオゾンの力という新たなスタイルの除菌装置は、例えば本や精密機械など、水では洗えないものの除菌にも使えて非常に便利だと思いました。
結論
現在、コロナ禍ということで様々な除菌装置への期待が高まっていますが、この製品がコロナウイルスに対して効果があるのかどうかはわかりません。
オゾンがコロナウイルスを不活性化するという話もあるようですが、こういった製品のメーカーがコロナウイルスの検体を入手できるとは考えにくいため、ちょっと信用できそうな情報ではありません。
とりあえず、除菌効果はオマケぐらいに考えて、焼きサバの残留臭気を若干早く消すことができる気がする装置ということで紹介させていただきました。
しかし、大変な時期です。みなさん、くれぐれも除菌抗菌、感染予防と体調管理にお気をつけていただき、ともに乗り越えましょう。
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